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動物看護師が知るべき動物のトリアージ「迫りくる大災害に備えよう!」

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最近では地震や台風など増え、いつ大災害が来てもおかしくない昨今。

もし大災害が起きたときに、獣医療者である動物看護師の私たちは動物の災害救護活動を行いますが、その時に必要なのがトリアージ

その「トリアージ」について愛玩動物看護師専門の当サイトが詳しく丁寧に解説していきます。

災害時や臨床現場でも必要になる知識です。ぜひ最後までご覧ください。

目次

トリアージ

災害時・緊急時に傷病動物を軽度から重度などに分類して、治療の優先順位をつけることをトリアージと言います。

主に災害時で限られた人材や資源で、最大多数を救助するためにトリアージが用いられています。

このトリアージは獣医療でも使われおり、全ての動物看護師は知っておかないといけません。

ではどのような区分があるのか見ていきましょう。

トリアージの区分

トリアージの区分は以下の通りです。

※PDFダウンロードから印刷し、必要に応じてご活用ください。

上から順に、と色分けされており、一目で判断できるようになっています。

傷病動物をどの区分にするのかについて、現在では獣医師が「呼吸・循環・意識」状態を迅速に判断して決めます。

獣医師が判断した色分けをもとに、動物看護師が処置に必要な薬剤や器具などを準備しサポートします。

また、ヒトの災害時救急医療ではトリアージ時にトリアージタッグを使用しますが、動物用のトリアージタッグは一般的に広まっていないため、色分けされたリボンを首にかけると良いでしょう。

ちなみに、国家資格の愛玩動物看護師では、予め獣医師による診療計画が立てられている場合や肺蘇生処置が必要な場合には愛玩動物看護師が挿管や薬剤投与、心肺蘇生を行います。
そのため、動物看護師が自ら判断をして処置をしなくてはなりません。
しかし、トリアージには診断が伴うので今現在では動物看護師によるトリアージは行えませんが、いざという時のために準備をしていきましょう。

動物のトリアージ手順

ヒトではSTART法(simple triage and rapid treatment)を用いたトリアージが行われますが、動物にそのまま適用することは難しいため、現在では動物のトリアージは直接命に係わる「呼吸器系・循環器系・神経系」の主要臓器を迅速に評価・判断して色の選択をします。

※ヒトのトリアージについては「国立病院機構災害医療センター 「トリアージ」」をご参考にしてください。

動物でもトリアージの基本的な考えは同じなので下図のような手順を用いるのも良いでしょう。

※START法,RPPNを参考に作成

※PDFダウンロードから印刷し、必要に応じてご活用ください。

一次トリアージの目的は傷病動物のふるい分けです。

どの患者を最優先に治療するのかを決めます。

一次トリアージの手順は、

  1. 歩行ができるか確認する
  2. 自発呼吸があるか確認する
  3. 呼吸困難があるか確認する
  4. 脈圧があるか確認する

になります。

トリアージは何度も繰り返し行い、傷病動物の重症化を未然に発見して対処する必要があります。

病態は時間とともに変化をするので、一度トリアージしただけで終わらせないようにしましょう。

まとめ

動物のトリアージを行う際には「呼吸・循環・意識」を迅速に評価します。

その際には上図のような手順を用いて、傷病動物の優先順位を判断します。

いざというときに慌てないように準備をしておきましょう!

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