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【動物看護学】動物看護の目的とは?「動物に関わる全てを看ることです」

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動物看護はまだまだ新しい領域で正しく定義されていないことのほうが多いですが、動物看護にはしっかりとした目的があります。

動物看護師はこの目的を理解して実践しなくてはいけません。

この記事では、

・そもそも看護とは
・動物看護の目的
・ヒトの看護との違い
・獣医師と動物看護師の領域の違い

これらについて、愛玩動物看護師専門の当サイトが詳しく丁寧に解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください!

目次

看護とは

動物看護の目的を理解するためにも、ヒトや動物で共通している看護について把握しておきましょう。

看護とは、

あらゆる場であらゆる年代の個人および家族、集団、コミュニティを対象に、対象がどのような健康状態であっても、独自にまたは他と協働して行われるケアの総体である。看護には、健康増進および疾病予防、病気や障害を有する人々あるいは死に臨む人々のケアが含まれる。

日本看護協会,ICN 看護の定義(簡約版)より一部引用

このように定義されています。

つまり、「健康をサポートし、病気を予防、苦痛を緩和」するのが看護というわけですね。

これを踏まえたうえで、動物看護の目的を見てみましょう。

動物看護の目的

動物看護の目的は、あらゆるライフステージにおける動物の一生に関与し、環境や動物種に適した安全・安楽な生活を送ることが出来るように支援することを言います。

一言で表すと、動物が生まれる前から死んだ後までの全てをサポートすることが、動物看護の目的になります。

動物看護の内容

動物看護の内容として、動物看護を必要とする動物及び飼育者を身体的、精神的、社会的側面から捉え、その対象がおかれた環境・動物種に適した生活を送ることができるように支援を行います。

※参考・引用:日本動物看護職協会,動物看護者の業務指針

動物が安全に安楽に暮らすためには、飼い主はもちろんのこと、生活環境、身体的な問題、治療の補助の全てに介入する必要があります。

なので、決して「診療の補助やお世話」だけが、動物看護の目的ではないということです。

では、ヒトの看護との違いを見てみましょう。

ヒトの看護との違い

ヒトの看護の目的は、

  • 身体的支援
  • 精神的支援
  • 社会的支援

このように、看護に関する考え方は動物と同じです。

しかし、動物とは異ってヒトではより専門的なサポートができるように、資格が4種類に分かれています。

  1. 保険師(国家資格)
  2. 助産師(国家資格)
  3. 看護師(国家資格)
  4. 准看護師(都道府県知事免許)

それぞれの主な仕事内容としては、

  • 保険師:人々の健康の保持増進のための保健指導・健康管理
  • 助産師:出産の介助,妊娠から出産、子育てまでの保健指導・ケア
  • 看護師:傷病者や妊産婦の療養上の世話,診療の補助
  • 准看護師:傷病者や妊産婦の療養上の世話

※参考・引用:鳥取県看護協会,看護職とは

このようになっています。

動物看護では、これらを全て動物看護師または獣医師が行うので、どうしても浅く広くになってしまいます。

ただし、全てに関わることが出来る分、動物の一生をサポートできる唯一の仕事でもあります。

次に、獣医師と動物看護師の領域の違いを見ていきます。

獣医師と動物看護師の領域の違い

獣医師と動物看護師の領域の違いは、

  • 獣医師は病気を診る
  • 動物看護師は動物を看る

と、一般的には言われますよね。

しかし、動物看護師は動物看護以外にも、獣医師のサポートや動物の支援、栄養指導、グルーミング等の日常ケア、クライアントエデュケーションなど、かなり幅広い役割があります。

ですから、動物を看るだけではなく、「動物に関わる全てを看る」というのを意識すると良いでしょう。

また、動物看護師の役割は他にもあり、

  • 動物介在教育(AAE)
  • 動物介在活動(AAA)
  • 動物飼育困難者へのアドバイス 

などで多方面から動物のサポートをすることが出来ます。

詳しくはこちらの記事もご参考にしてください。

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まとめ

動物看護は動物が安全・安楽に生活できるようにサポートをしていきます。

動物看護師は動物の一生に関われる仕事です。

そのため、幅広い知識や経験が必要になりますが、動物のプロを目指してコツコツと精進していきましょう!

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