ワンちゃんネコちゃんの誤食や誤飲で多いのは、チョコレートやブドウなどの食べ物だったり、
ボタンやおもちゃなどですが、実はひもも、比較的よく見かけます。
ひもはどの家庭にもあって、ゴミ出しなど様々な場面で使うことが多いですからね。
もし、ひもを誤飲したという電話が来た時の対応を、考えていきたいと思います。
ひもの誤飲は救急性が高い?
電話が来た時に一番に考えないといけないこと、それは、「救急性があるかないか」ですね。
救急性が高いなら細かいヒアリングをする前に来てもらように、促すことを優先します。
では、ひもの誤飲の救急性はどうでしょうか。
結論は
連れてきた方がいい
です。
なぜそうなのか、もう少し考えていきますが、そもそも誤飲したときの処置はどのようなことをするのでしょうか。
誤飲した場合の処置は?
異物を誤飲した場合に行う処置は以下の順番です。
- 排せつ:便に出てくるのを待つ
- 催吐処置:トランサミンで吐かせる
- 内視鏡:全身麻酔下で内視鏡を使い摘出
- 手術:全身麻酔下で開腹し摘出する
通常であれば、排せつをまつか催吐処置で異物を吐かせます。
「ひも」を誤飲したときは、例えば1~3cm程度の長さなら排せつをまつでもいいでしょう。
ただ、ひもを1~3cmで使うことはほとんどないと思いますので、やはり、吐かせたほうがいいです。
ひも状異物は危険性が高いということ
長さがあるひも状異物は時間がたつと、腸内で閉塞を起こします。
これが「腸閉塞」です。
腸閉塞になると開腹して摘出することになります。
ちなみに、飼い主さんが愛犬の誤飲に気づかず、ぐったりするようになったり、嘔吐したりと症状が出てから発覚することもよくあります。
もし、ひもを飲み込んだということが確実に分かっているのであれば、すぐに連れてきて、催吐処置を行うほうが最善ですね。
電話で必ず聞くこと、それは「ひもの長さ」です。
そんなの当たり前じゃん!って思う方もいらっしゃると思います。
でも、とっても大切なんですが、意外と聞くのを忘れて、電話を切ってしまう人もいます。
長さによって、
- 排便で出てくるのを待つ
- 催吐処置をする
- 内視鏡下で摘出をする
ことも考えなくてはいけません。
長い場合は、催吐処置よりも内視鏡下のほうが安全で確実にできるからです。
とはいえ、全ての動物病院に内視鏡の設備があるわけではありません。
必ずひもの長さを聞いて先生に相談してから、必要に応じて内視鏡の設備がある動物病院へ紹介するなどの対応をしましょう。
まとめ
ひもを誤飲したという電話が来たら、必ずひもの長さを聞いてください。
もし長さが分からない場合や、ある程度の長さがあるのであれば、催吐処置をするために、来院を促しましょう。
内容が分かり次第先生に相談し、必要に応じて内視鏡設備のある、動物病院へ紹介するようにしましょう。
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