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動物看護師の基本「保定のやり方とコツ」

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動物看護師として働くためには、『保定ができること』はとても重要です。

保定とは、犬や猫が動かないようにするおさえ方のことで、

様々な検査をする際に必須のものとなります。

保定には様々なやり方があるので、正解は一つではありません。

1年目の動物看護師で悩むことがある、

・保定はどのようにしたらいいの?
・保定のコツは?
・保定のやり方は??
・犬と猫での保定の違いは?

などにも、愛玩動物看護師専門の当サイトが詳しく丁寧に解説していきます。

保定を上手にできるようになりたい動物看護師さんは、ぜひ読んでみてください。

また、保定をするときは血液検査を行うことが多いので、血液検査の基本を理解しておきましょう。

詳しくはこちらをご参考にしてください。

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目次

動物看護師の仕事として、保定は大事!

動物看護師の仕事として、保定はとても大事な作業の一つです。

採血が上手にできるかどうかは『保定8割』と言われたりもします。

動物が動いたり、大暴れしてしまったら、検査や治療どころではなくなってしまいますよね。
しかも、それだけではなく、動物や人がケガをしてしまう可能性もあります。

特に獣医師の『手』は、とても大事な医療の道具なので、

ケガをさせないように努めなくてはいけません。

保定のコツ

保定のうまい動物看護師さんは、決して力で保定をしていません。

保定のコツは『動物に安心感を与えること』です。

おさえ込むのではなく、動物がリラックスする安定した体勢を作ることが大切です。
また、関節をしっかりロック(動かないように)することも重要で、これができれば採血や留置針を入れる際にも大いに役立ちます。
そして、時間をかけずに検査を行うことも重要です。

飽きてきてしまうと、猫の場合は特に、パニックになってしまうこともあります。

一回で検査を全て終わらせられるよう、安定した保定を心がけましょう。

動物がうまく動かないでいてくれたら、しっかりとほめてあげることも重要です。

保定の種類

実際のところ、保定の方法に決まりはありません

動物それぞれに合った保定方法をその都度見つけ、行っていくことが重要です。

ただ、一般的な保定の方法はいくつかあり、以下で解説いたします。

※保定の解説に文字や口頭だけでは限界があります。先輩動物看護師や保定が上手な人をじっくり観察して、マネることも大切です。

立った犬を保定する

立っている動物を保定するには、動物の大きさや検査の内容によって異なります。

チワワのように小さい子を保定するときには、

抱っこをして体に密着させるだけで保定が可能となります。

立った犬の一般的な保定法としては、片方の腕を動物の前方に回しこみ、

胸元をおさえ、体に引き寄せます。

このとき、首元を強くおさえすぎないように注意しましょう

もう片方の腕をお腹の下に回し、体に引き寄せ、腰を下げられないようにしつつ、体に密着させます。

座った犬を保定する

腰を優しく押すとおおよその犬で座ってくれます。

片方の腕は前から回し、もう片方の腕は腰に回して保定をしましょう。

大型犬の場合には、一人が上半身を、もう一人がおしりが上がらないよう下半身を保定することもあります。

猫を保定する

猫は犬と違ってくねくね動くので、保定が難しいです。

基本的な保定方法は犬と同じではありますが、前足がちょいちょい出ることが多いため、片手で前足をまとめて持つのがおすすめです。

もう片方の手で体に引き寄せ、するりと逃げられないように腕でしっかり体に密着させます。

仰向けで保定する

エコー検査やレントゲン検査などの際には、「仰向けや横向き」で保定する必要があります。

一人で保定する際は、片方の手で動物の前足2本を、もう片方の手で後ろ足2本を束ねて持つようになります。

ただ、中・大型犬や猫の場合には1人での保定は難しく、2人以上で保定することが望ましいです。

難しい場合は道具を使って

恐怖や不安を感じると動物にも伝わってしまい、うまく保定ができなくなってしまいます。

難しい場合には、「バスタオルを利用して、全身をつつみこんだり、目隠しをする」と安心する傾向にあります。

また、あらかじめエリザベスカラーや猫手袋を装着して動物を扱うことで、噛まれない、もしくは噛まれても痛くないようにすることが可能です。

まとめ

保定は一見すると簡単そうに見えますが、奥の深い仕事です。

獣医師が速やかに作業するためには、動物看護師による上手な保定が必須となります。

言葉で理解するよりも、実際に現場で保定をするとすぐに覚えることができます。

動物を優しくかつ確実に保定できる動物看護師を目指しましょう!

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