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動物看護記録は「SOAP」で書こう!動物看護の質を上げるカギになる!

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動物看護記録は患者の経過などを記録していきますが、「SOAP(ソープ)形式」を用いることで「患者の抱える問題や看護方針、プロセス」の記載が整理されて明確になります。

この記事では、

・SOAPの意味
・SOAPのポイント
・SOAPを用いた記載例
・SOAPの注意点

などについて、愛玩動物看護師専門の当サイトが詳しく丁寧に解説していきます。

動物看護記録の作成が苦手な方や動物看護師1年目の方はぜひご覧ください。

また、動物看護記録についてはこちらの記事をご参考にしてください!

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目次

SOAP形式とは?

SOAP形式とは、ヒト医療でも用いられている看護記録の記載方法のことです。

具体的には、

  • S(Subjective Data):主観的情報
  • O(Objective Data):客観的情報
  • A(Assessment):評価
  • P(Plan):計画

これら4項目に沿って、患者が抱えている問題点を抽出し看護実践の内容を記載していきます。

それぞれの項目の意味を詳しく見ていきましょう。

S(Subjective Data):主観的情報

主観的情報は、『患者(動物)から得られた情報もしくは家族の稟告』のことを意味します。

通常、ヒト医療では患者(ヒト)と話した内容などから情報を得ますが、動物とは言語でコミュニケーションが取れないので、「動物の状態や声、しぐさ、行動パターン、家族と話した内容」などで情報を得ます。

O(Objective Data):客観的情報

客観的情報は、『バイタル測定等の各種検査から得られた結果や所見などの情報』を指します。

例えば、T(体温)P(脈拍数)R(呼吸数)、血圧、SpO2等の数値や、PUPD、食欲廃絶、などの根拠となる情報、これらが客観的情報に該当します。

A(Assessment):評価

評価は、S(主観的情報)とO(客観的情報)の情報をもとに解釈・判断した内容、獣医師の診断のことです。

患者の抱えている問題点の解決や看護介入はこの評価をもとに行います。

P(Plan):計画

計画は、A(評価)の内容を解決するために治療計画、看護目標を設定します。

患者に必要なケアを詳しく具体的に記載することで、後からどのような経過の変化があったのかを見返すことができます。

次ではどのようにしてSOAP形式で記録するのかを見ていきましょう。

SOAPを用いた動物看護記録の記載例

SOAPは項目を埋めるようにするとキレイにまとまります。

SOAPで書くと以下のようになります。

S(主観的情報)に含まれる項目

  • 様子
  • 状態

例:苦しそう、気持ち悪そう、寝れていない、落ち着きがない、など

O(客観的情報)に含まれる項目

  • 身体所見
  • 検査所見

例:発咳、嘔吐、挙上、疼痛、血圧120/90/105(バイタルサイン)、Hct32.5%(血液検査)、消化管運動の停滞(生理検査)、など

A(評価)に含まれる項目

  • 看護方針
  • 鑑別診断

例:血圧上昇に伴う嘔吐が考えられるため適宜血圧フォローし嘔吐による誤嚥を防止していく必要がある、疼痛による食欲不振が考えられるため疼痛コントロールを行い食事摂取量を把握していく、など

P(計画)に含まれる項目

  • 対処療法
  • 経過観察
  • 予防

例(上記Aの場合):血圧のモニタリング、疼痛コントロール・食事摂取量を把握、など

このように患者の抱える問題をSOAP形式で書くことによって、何が問題で今後どのようにしたら患者のためになるのかというのが明確になります。

SOAPで書く時の注意点5つ!

SOAPで書く時には以下のようなことに注意しましょう。

①個人的なメモにならないこと!

S(主観的情報)は実際に起きている様子や症状の事実だけを記載しますが、ToDoリストのような思いついたことを羅列する書き方にならないよう気を付けましょう。

②自分以外の意見をそのまま書くのはNG!

先生や先輩の意見を転記しているだけのような書き方はよくありません。

自身の考えや意見が主体的になるように記載します。

③O(客観的情報)に検査結果数値しか書いてない!

検査結果の数値を記載するのは大切ですが、バイタルサインや身体所見も書くように意識しましょう。

④O(客観的情報)の情報がまとまっていない!

例えば、S(主観的情報)が「おなかを抱えるような姿勢で苦しそうにして眠れていない様子」

だった場合、Oにはこの問題に関連する情報だけを選んで記載しましょう。

あれもこれもと書いてしまうとに何を根拠としているのかが分からなくなります。

⑤SOAPのすべてが書かれていない!

A・Pをまとめて「経過観察」と書いてあったり、Pが無かったり。

4項目がそろっていないと、「S(患者の問題が分からず)、O(根拠が不明で)、A(原因を仮定できなくて)、P(方針も決められません)。

全国の獣医療者の誰が見てもわかるような書き方が理想です。

まとめ

SOAPは動物看護師が何を問題として捉えたか、どのようにアセスメントしていくのかをまとめるのに適しています。

いきなりSOAPで上手に書くことはできないかも知れませんが、日々繰り返し意識して行うことで必ずできるようになっていきます。

の動物看護の質を上げるためにも活かしていきましょう!

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