犬猫で検査や処置をする際に、「麻酔・鎮静」を行う場合がありますよね。
そのときに飼い主さんに必ず伝えないといけないことが、NPOについてです。
ちなみに、
・何時から絶食?
・内服はいいの?
などの疑問にも、愛玩動物看護師専門の当サイトが詳しく丁寧に解説していきます。
NPO(絶食絶水)
NPO(nothing per os)とは、「絶食・絶水」にすることを言います。
もし、胃などにフードや水分が残っていると、全身麻酔・鎮静をした際に逆流して、
誤嚥をしてしまう可能性があります。
誤嚥をすると誤嚥性肺炎を引き起こす可能性もあるので、術後に悪化したり、
直ちに処置が必要な場合もあります。
ちなみに、NPOなどのカルテ用語については下記をご参考にしてください。
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NPO指示は何時から?
通常、フードは麻酔を行う12時間前から絶食にして、
飲水は麻酔を行う2時間前から与えないようにします。
動物病院によっては、麻酔前日の22時以降または24時以降からNPOにしているところもあります。
例えば、アメリカ獣医犬猫麻酔ガイドラインによると、「8週齢または2kg以下、糖尿病」は飲水制限がありません。
参考リンク:2020AAHA:Anesthesia and Monitoring Guidelines
服用中のお薬は?
手術等の処置内容によっては、中止しないといけない薬もありますが、
基礎疾患によってはNPOでも薬を投与してもらうこともあるので、獣医師に必ず確認しましょう。
また、薬の投与時にどうしても少量の投薬補助等が必要なときは、獣医師が許可する場合もあります。
正しくNPOが行えているかチェック!
飼い主にNPOについて話をする際は、「なぜ必要か」を十分に説明するようにします。
麻酔当日は、NPOが正しく行われたかを必ず確認しましょう。
飼い主によっては、「ちょっとぐらいなら・・」や「絶食はかわいそうだし・・」など、自身で判断している可能性もあるので注意が必要です。
まとめ
NPO指示は誤嚥を防ぐためにとても重要なことです。
飼い主にしっかり理解してもらうように、なぜ必要かを説明しましょう。
通常は、フードなら麻酔の12時間前から絶食にして、
水は麻酔の2時間前から与えないようにしますが、年齢や基礎疾患によっても異なるので適宜調整しましょう。
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